2026/06/04 19:45

疲れたとき、私たちは何かを足そうとします。もっと早く寝よう。運動を始めよう。ストレッチをしよう。本を読もう。瞑想をしよう。もちろん、どれも素敵なことです。実際に、心や体を整える助けになることもたくさんあります。でも時々、その「整えるための行動」さえ負担になってしまうことはないでしょうか。
本当は疲れているのに。本音は少し休みたいのに。「ちゃんと整えなきゃ」と思ってしまう。そんな時、私たちは知らず知らずのうちに、自分にさらに頑張ることを求めてしまします。「セルフケア」という言葉をわたしも使います。最近は、セルフケアとは何かを足すことだけではないような気がしています。むしろ今の時代は、足すよりも減らすことの方が必要な場面も多いのかもしれません。
たとえば、スマートフォンを見る時間を少し減らす。夜に予定を入れない日をつくる。「やらなきゃ」を一つ手放してみる。情報を追いかけるのをやめてみる。それは何か新しいことを始めるより、ずっと地味なことです。けれど、その小さな「減らす」が、心に余白をつくってくれることもあります。
考えてみると、呼吸も同じです。息を吸うことばかり意識していたら苦しくなります。大切なのは、ゆっくり吐くこと。手放すことです。暮らしも少し似ているのかもしれません。新しい習慣を増やす前に。もっと頑張ろうとする前に。まずは抱えているものを少し下ろしてみる。そうすると、不思議なくらい気持ちが軽くなることがあります。私自身も、疲れを感じる時ほど「何かしなきゃ」と考えてしまいます。でも振り返ると、本当に心がゆるんだ日は、何かを増やした日ではありませんでした。予定を減らした日。情報から離れた日。静かな時間を過ごした日。そんな日だった気がします。
今週のテーマは、「整える、ではなく“ゆるめる”」。ゆるめるというのは、諦めることでも頑張ることをやめることでもありません。これ以上無理を重ねないこと。頑張りすぎないように頑張る。今の自分に必要のないものを少しだけ減らしてみること。そんな選択です。
もし最近、少し疲れているなら。新しいセルフケアを探す前に、一度立ち止まってみませんか。何を足すかではなく、何を減らせるか。その問いの中に、呼吸が戻るきっかけが隠れているのかもしれません。
SHINCOQ
暮らしに、深呼吸を
