2026/07/17 19:45

思い出は、景色だけではない。

ふとした瞬間に香りを感じて、昔の出来事を思い出したことはありませんか。たとえば、夏休みに歩いた道。祖父母の家の縁側。夕暮れの帰り道。など、景色よりも先に、そのときの空気や気持ちがよみがえることがあります。それは、香りが記憶と深く結びついているから。だから私は、香りを「季節を覚えておく方法」のひとつだと思っています。


朝、窓を開けて深呼吸をするときの香りとか。

仕事から帰って、「おつかれさま」と気持ちを切り替える香りとか。

休日に本を読みながら、ゆっくり過ごす時間の香りとか。


同じ香りを繰り返し感じることで、その季節の日々は少しずつ記憶に積み重なっていく。特別な出来事がなくても大丈夫。何気ない一日でも、香りがあるだけで「ああ、今年の夏はこんな時間を過ごしていたな」と思い返せる日になります。


香りは、暮らしを変える魔法ではなく。けれど、立ち止まって深呼吸するきっかけをつくり、その瞬間を少しだけ丁寧に味わわせてくれる存在です。整えることは、完璧な毎日をつくることではなく、季節を味わう余白を育てること。その余白に、香りがそっと寄り添ってくれたら、何気ない一日も夏の思い出へと変わっていく気がします。

今年の夏は、景色だけでなく、香りも一緒に心へ残してみませんか。


SHINCOQ

暮らしに、深呼吸を