2026/08/01 19:45

特別なことは、何もなく。わたしは、暮らしの中で季節を迎える小さな習慣を大切にしています。そして、その日感じたことを、少しだけ書きとめるようにしています。同じ夏は二度とないから。昨日と今日でも、風の温度や空の色、心の動きは少しずつ違っている。だからこそ、日々の暮らしを書き残すことも、季節と仲良く暮らす一つの方法なのかな、と。

振り返ってみると、自然と続いていることがいくつかありました。

たとえば、

  • 朝一番に窓を開けて風を感じる
  • 花や植物に目を向ける
  • 旬の食材をひとつ選ぶ
  • 香りで一日の気持ちを切り替える
  • 夜空を見上げて、月や星を眺める

どれも特別なことではなく。でも、こうした小さな習慣があるだけで、季節との距離は少し近づきます。全部できなくても大丈夫。ひとつだけでも続けていると、「今日は風が違うな」「蝉の声が増えたな」と、小さな変化に気づけるようになる。


詩人・長田弘さんは、『深呼吸の必要』の後記で、こんな言葉を書いています。

「言葉を深呼吸する。あるいは言葉で深呼吸する。そうした深呼吸の必要をおぼえた時に、立ち止まって、黙って、必要なだけの言葉を書きとめた。」


この一節を読むたびに、香りも同じだと感じます。香りもまた、立ち止まるきっかけをくれます。深く息を吸い、その日の風や季節を感じる時間をつくってくれる存在。季節と暮らすことは、特別な毎日をつくることではなく。今日という一日を、丁寧に味わうこと。その積み重ねが、いつか「ああ、この夏もよかったな」と思える記憶になっていくのだと思う。


SHINCOQ

暮らしに、深呼吸を